製品の品質:脱臭性

脱臭性

Deodorant

木炭の中ではヒノキの炭が一番

各種木炭のアンモニア脱臭性

測定:(株)パミア・ヨシトモ工房

木炭は、燃料としての機能以外にガスや湿気を吸着脱臭する特長があることは知られています。
木炭の中でも、針葉樹であるヒノキの炭は脱臭性が優れていることが解っていました。
図1は、すでに公開していたデータで、くぬぎ(広葉樹)、竹、ヒノキ(針葉樹)各木炭の比較ではヒノキが最もアンモニアの脱臭能力が長けていることがわかります。

燃料として有名な備長炭との比較

各種木炭のアンモニア脱臭性

測定:島根県産業技術センター

悪臭の代表格としてアンモニアを選定し、備長炭と脱臭性を比較してみました。
すると、備長炭は、ヒノキ炭の10倍の10gで試験しているにも関わらず、圧倒的にヒノキ炭のほうが 脱臭性能は優れていました。

いろいろな異臭に対する脱臭性能

魚の腐敗臭VSヒノキ炭脱臭性

測定:島根県産業技術センター
【サンプル重量】各1.0g

ペット臭・生ゴミ・排泄臭VSヒノキ炭脱臭性

測定:島根県産業技術センター
【サンプル重量】各1.0g

足の裏の臭いVSヒノキ炭脱臭性

測定:島根県産業技術センター
【サンプル重量】各1.0g

排泄臭・腐卵臭VSヒノキ炭脱臭性

測定:島根県産業技術センター
【サンプル重量】各1.0g

ヒノキ炭は、アンモニア以外にも色々な悪臭に対して脱臭効果があります。
●トリメチルアミン:魚の腐敗臭
●メチルメルカプタン:腐ったタマネギ、生ゴミ、排泄臭・ペット臭
●イソ吉草酸:足の裏の臭い
●硫化水素:排泄臭、腐卵臭
いずれの悪臭に対しても、初期濃度からの低減傾向は見られます。

製品としての評価
パミア製品は、ヒノキ炭を不織布の袋に封入し販売しています。
不織布は、炭粉が漏れないこと、臭気の吸着に影響がないことなどの条件が必要です。
今回、袋入り製品として、脱臭性の評価を行いました。

アンモニア臭VS冷蔵庫用脱臭炭脱臭性

測定:一般社団法人 カケンテストセンター
【サンプル重量】各1.0g

【試験方法】
芳香消臭脱臭剤協議会 一般消費者用 芳香・消臭・脱臭剤の自主基準で定める方法
Ⅱ-2消臭剤効力試験方法(科学的消臭)
使用バック:フレックスサンプラー 希釈ガスN2ガス
【結果】
製品は、アンモニアに対し脱臭効果が認められます。

ペット臭・生ゴミ・排泄臭VS冷蔵庫用脱臭炭脱臭性

測定:一般社団法人 カケンテストセンター
【サンプル重量】各1.0g

【試験方法】
芳香消臭脱臭剤協議会 一般消費者用 芳香・消臭・脱臭剤の自主基準で定める方法
Ⅱ-2消臭剤効力試験方法(科学的消臭)
使用バック:フレックスサンプラー 希釈ガスN2ガス
【結果】
製品は、メチルメルカプタンに対し脱臭効果が認められます。

建材の異臭VS冷蔵庫用脱臭炭脱臭性

測定:一般社団法人 カケンテストセンター
【サンプル重量】各1.0g

【試験方法】
芳香消臭脱臭剤協議会 一般消費者用 芳香・消臭・脱臭剤の自主基準で定める方法
Ⅱ-4消臭剤効力試験方法(物理的消臭)
使用バック:フレックスサンプラー 希釈ガスN2ガス
【結果】
ホルムアルデヒドは、建材から発生する異臭です。
製品は、ホルムアルデヒドに対し脱臭効果が認められます。

加齢臭VS冷蔵庫用脱臭炭脱臭性

測定:一般社団法人 カケンテストセンター
【サンプル重量】各1.0g

【試験方法】
芳香消臭脱臭剤協議会 一般消費者用 芳香・消臭・脱臭剤の自主基準で定める方法
Ⅱ-2消臭剤効力試験方法(科学的消臭)
使用バック:フレックスサンプラー 希釈ガスN2ガス
但し、初期濃度は14ppmとした。
【結果】
ノネナールガスは、いわゆる「加齢臭」です。
製品は、ノネナールに対しても、脱臭効果は認められます。

ヒノキ炭寿命試験(素材評価)

測定:ヨシトモ工房

【試験方法】
脱臭性から見たヒノキ炭の寿命について実働試験を実施しました。
介護の現場で、実際に動かしてみました。
部屋:6畳
要介護者:1名(要介護5)
空気清浄器に炭フィルターを設置し連続運転を実施、一定時間経過後空気清浄器をユニットバスに移動し、アンモニア蒸気の中で試験時間運転しユニットバス内の残留アンモニア濃度を測定しました。
【結果】
2000時間介護現場で連続運転しても、アンモニアの低減効果はあり問題ありませんでした。
また、同じ炭フィルターを1年間自然室温放置し、その後、ユニットバス試験を実施しましたが、アンモニアの低減効果はあり、これも問題ありませんでした。

炭の粒度検討・他社製品比較

測定:ヨシトモ工房

炭粒度検討
ヒノキ炭において、粒度を変更したもののアンモニア残留濃度で比較しました。その結果、顆粒状の炭が最も濃度低減効果が高いことがわかりました。
これは、表面積が大きくなることに起因していますが、パウダーまで細粒化すると、逆にブロッキング(粉どうしが固まる)により塊ができてしまうので逆効果でした。
他社製品比較
消臭ゼリーとの比較では、即効性ということではヒノキ炭が性能がよいことがわかりました。
しかし、3時間後では、同等の濃度に落ち着きました。
他社脱臭炭の炭が何物であるか不明な点は多いですが、弊社のヒノキ炭のほうが脱臭性能は高い結果になりました。
ヒノキ炭の脱臭性能が高いわけ
別ページ「断面構造」を参照ください。
ヒノキ炭の断面はハニカム構造になっており、臭気ガスを取り込みやすい構造になっています。
他の木炭は、大小様々な大きさの導管があり、比較的にガスが入りにくいと考えられます。
また、別要因として、炭焼きの温度があります。
一般的には、低温でph値が低めに現れ、アルカリ性のガスを吸着しやすく、高温だと、その反対の 傾向があります。しかし、1つの窯の中で温度分布を測定するのは困難で、且つ、歩留りの問題もあり、選択的に同一のph値の炭を取り出すのは困難です。
それに対しては、経験則で現状焼いている温度が各異臭ガスに対し有効に働いている、といのが現時点の結論です。